疲労回復物質はなんだ?イミダペプチドってなんだ?

最近、疲労を科学的に解明する研究が進んできています。それにより、これまで疲労回復のための「常識」と考えられてきたことが覆されてきています。


栄養ドリンク

栄養ドリンクには、疲労時の栄養補給を謳い文句に、ビタミン・アミノ酸・生薬・漢方由来成分などが配合されています。
栄養ドリンクがかなり昔から登場しています。登場した時期は、まだ日本人全体的に栄養不足であり、ビタミンB1不足の人が多かったためにビタミンB1を配合したものが多くあります。しかし、現在は飽食の時代です。ビタミンB1不足の人も減っています。

「ファイト一発」

では、「タウリン」はどうでしょう?
よくCMで耳にする「タウリン〜g配合!!」
タウリンがたくさん含まれていると疲労回復に効果ある!
と誤解しそうなフレーズですよね?

実際、タウリンは肝機能の回復や脳の機能の回復に多少の効果はあるようですが・・・なんと体内で必要量を合成することができる成分なのです。
魚介類に多く含まれるので、日本人ならまず不足することはないのではないでしょうか?

「翼を授ける」

日本でも市民権を得た感じですね。大きなスポーツのスポンサーになるなど、かなり有名になりました。
先日は、近くの公園で親が幼児に飲ませていたのに衝撃を受けました。
ダメでしょ・・・

実は日本のレッドブルには「タウリン」は含まれていません。
タウリンを含むと「医薬部外品」になるのですが、なにか不都合が生じるのでしょう。
そのため、

砂糖

カフェイン

ビタミンB群

という成分構成になります。

「疲労回復」というより、疲労を隠すための「ドーピング」ですね


では、何が疲労回復にいいのでしょうか?

最近は「イミダゾールペプチド(イミダペプチド)」が効果的と言われています。鳥の胸肉に多く含まれている物質です。他にも回遊魚にも含まれます。
どちらも、長時間の運動(鳥は渡り鳥に多く含まれ、家畜化された鶏にも多い)をする生物だということです。

疲労の原因は、活性酸素による酸化ストレスです。
イミダペプチドにはそれを軽減する抗酸化作用があり、それが疲労を軽減してくれるのです。
もちろん、ビタミンA/B/Cにも抗酸化作用があります。
イミダペプチドの方が、体内での持続力が長いと言われており、従来の抗酸化作用のあるビタミンよりも有効と言われております。

疲れが取れない人はいびきをかいている

慢性的に疲労を訴える人は、しっかりと身体を休められていない人が多いです。
身体を休めるというのは、何と言っても「睡眠」でしょう。


「いびき」は気道が狭小化して音がなります。
狭小化した通路を空気が通っているので、肺に空気を送り込むためにはエネルギーが通常よりも多く必要となります。

また、自律神経の働きにより、心拍・血圧が高まり、酸素供給量を維持しようとします。睡眠時は本来、副交感神経優位となるのですが、いびきは「交感神経の働きが優位な状態です。
つまり、本来休ませてあげたい「自律神経」が睡眠中もしっかり働いているということになります。


この状態が続くと、自律神経が疲労し、機能不全となります。すると、今度は内分泌系・免疫系にかかる負担が多くなるので、それらの機能も低下し、糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病にかかりやすくなってしまいます。


睡眠障害で有名なのが「睡眠時無呼吸症候群」です。
以前、新幹線の運転手が運転中に寝てしまったと話題になった疾患です。
症状として、「日中の眠気」「就寝中のいびきと呼吸停止」が代表的です。
「いびきをかく」ということは、「睡眠時無呼吸症候群」の予備軍と考えられます。
そうすると、疲労が取りづらいんだなぁと理解しやすいのではないでしょうか?


では、いびきをかかないようにするにはどうすればいいのでしょうか?
「いびきの原因」は、

1:舌が沈下し、気道を塞ぐ(筋肉の弛緩が原因)

2:脂肪が気道周囲に溜まって、内腔が狭くなる

です。

1:は「疲れているといびきをかきやすくなる」と考えると理解しやすいかと思います。そのため、逆説的になってしまいますが、日中の疲れを残さないことが重要です。抗酸化作用のある栄養素や、クエン酸を含むような食事をとり、疲労回復させた状態で就寝すると良いでしょう。

2:は「太らない」ですね・・・


ちなみに、なかなか眠れない人が、アルコールを摂取して寝ようとする。
疲労回復のために、睡眠をとろうとしての行為ですが、逆に飲み過ぎてしまって、脱力➡︎舌根沈下し気道狭窄➡︎いびきで疲労回復できず

ということはよくありますのでご注意を

ただ眠れればいいというわけではありません。

自律神経の疲労とそのサイン

自律神経とは、
呼吸・消化吸収・血液循環・心拍数といった生体機能を調整している神経です。人の臓器、皮膚、血管、汗腺などほとんど全ての器官は自律神経の関与を受けています。

運動をする、お風呂に入るなどすると体温が上昇します。放置すると体温が過度に上昇して体を構成するたんぱく質が変成し、生体機能が停止してしまいます。それに対し、自律神経は血管をひらいて血液循環を促し、発汗の効果で気化熱を奪って体温を下げようとします。

睡眠中でも安静時でもこうした機能は活動し続けるため、自律神経は24時間休みなく働いています。


疲れが溜まると

・頭痛がする

・めまいがする

・音や声が遠くに感じる

・バランス感覚を失う

・血圧が変動する

などといった症状が出ます
これらは、「自律神経失調症」の症状です。

つまり、疲労で出現する症状の多くは、自律神経にダメージを受けた時と同様の症状なのです。


疲労のサインは

・飽きる

・疲れる

・眠くなる

です。
この3大サインを無視すると、次は重篤な
「視野が狭くなる」という症状が出現します。

運転中など視野が狭くなると思うとゾッとしますよね?

人の脳は90%近くの情報を視覚から得ています。
そのため、疲労が溜まると、情報量を減らそうとして脳が意図的に周辺注意力視野を狭めて減らそうとします。

事前に教えてくれる

「飽きる」「疲れる」「眠くなる」という段階でしっかり休憩を入れ、脳の疲労を解消するようにしましょう

「疲労」は自律神経が原因??

「慢性疲労症候群」という病気を聞いたことがありますか?
日本では50万人ほどがかかっていると言われています。
定義として、「日常生活で著しい支障が出るような強い疲労感を長期間感じるもの」ということで、時には要介護となり自立した生活が営めなくなるものです。

病名を「慢性疲労症候群」➡︎「筋痛性脊髄炎」と変えるという流れもあるので、ひょっとしたら変わって行くかもしれません。
病名によってだいぶ印象が変わりますよね?


疲労とは、

「痛み」

「発熱」

と並び、生体アラームの一つと考えられています。
「これ以上、運動や仕事などの作業を続けると体に害が及びますよ!」という警報です。
このアラームが効かないと、つまり疲労感を覚えることができずに運動や仕事の負荷作業を連続して行ってしまうと、重篤な病気、過労死につながることがあります。

運動・仕事と疲労の原因が違いそうですが、どこが原因でアラームを発するのでしょうか?


疲労の定量化のために、「身体的あるいは精神的パフォーマンスの低下現象がどの部位にどの程度及んでいるのか」という研究が進んでいます。
驚いたことに、その結果ではジョギングなどの有酸素運動では筋肉自体はダメージを受けていないということです。

つまり、「運動時・運動後の疲労の原因は筋肉ではない」

ということです。


では、疲労の原因が筋肉でないとしたらどこでしょう?

運動時に連続的に活動している部位は・・・

「自律神経」です。

自律神経は運動強度や体調に応じ、身体が求める酸素必要度を秒単位で計算し、呼吸・心拍の速度や大きさを調整します。
その自律神経への継続した負荷が疲労の原因ということです。


自律神経が制御できていないとどうなるか?

「疲労」と「疲労感」の間にギャップが生じます。

・残業を頑張って、疲れていても、結果を出すと「疲れが吹っ飛ぶ」

・長距離走っていると、疲労が高揚感に変わる「ランナーズハイ」

経験ありますよね?

その時脳内では、

エンドルフィン

カンナビノイド

といった「脳内麻薬」が分泌され、疲労感や痛みを消し、多幸感や快感に似た感覚が引き起こされます。これを疲労感のマスキングと呼びます。

それが先述した「重篤な病気」「過労死」につながります。


疲労は脳からの「警告」なので、しっかり耳を傾けたいものです。

「疲労」していることを自覚し、対処する

「疲労しないため」に普段からの生活を心がける

ことが大切です