薬膳

薬膳とはその名の通り「薬」となる「膳、つまり食べ物」のことです。

「中医学」という中国の伝統的な医学にある「食べ物による療法」のことで、「病気ごと人全体として捉える」という中医学的な考え方から生まれたものです。自分の体質や健康状態と食材の機能を知り、体質や健康状態に合わせた薬膳をとることによって、体内のバランスを整えていくことが重要です。

medicinal cuisine と英語で表されることも多いのですが、そこまで「薬」というイメージではないのかなぁと・・・誰でも、喉が痛いな〜と思ったらはちみつをとったり、お腹の調子が悪いなぁと思ったらヨーグルトを食べたりすると思うのですがそれを突き詰めたものという印象です。


「食材の機能」

食材の機能を5つ「性」に分類し、身体を温めたり、冷やしたりとします

「寒」<「涼」<「平」<「温」<「熱」
*右へいくにつれて、身体を温めます。

「涼・寒」では、身体を冷やし、熱を除く。毒を排泄し、便通を整える

「平」では、熱・寒に偏らず、滋養強壮作用がある

「温・熱」では、身体を温め、痛み止め、気・血の巡りを良くする

という機能に分かれています。さらに、

「気を補う」「気を巡らせる」「気の流れを治す」「血を補う」
「血を巡らせる」「水の偏りを無くす」「水を補う」「下焦の虚を補う」
「身体を温める」「身体を冷やす」

など、食材によって身体に対する作用があります。

それらの食材を組み合わせ、身体状態に合わせた薬膳料理を作っていくという形です。


「証」という8つの症状

食べる人や季節によって生じやすい状態を「証」と言い、この証に合わせ、先述した様々な身体の作用を考えて食材を組み合わせ、料理を作ります。証は8つに分けることができます。

気虚証:全身がだるい・食欲がない

気うつ・気滞証:眠れない・頭が重い

気逆証:イライラ・急に起こる頭痛

下焦の虚証:下半身が冷える・腰が痛い

血虚証:皮膚が乾燥する・毛が抜けやすい

瘀血証:肩こり・生理不順

水毒証:むくみ・めまい

亡津液証:便秘


「食」するということは、身体に必要なものを外部から取り入れるということです。便利だから・安いから・美味しいから・・・などと偏った食事をしていると、それが身体を作っているということをよく考えた方が良いと思います。

現代は、「どこでも」「いつでも」「なんでも」買えるので、ついつい好きなものを食べがちですが、その季節にあったものを食するということは身体を作る意味でも重要なことです。