肩に水が溜まっている??

「膝に水が溜まる」多くの人が聞いたことがあるでしょうし、もしかしたら経験があるかもしれません。しかし、肩に水が溜まるということはあんまり馴染みがないと思います。

「水が溜まる」というのは
「もともと水が溜まっている組織の炎症が生じている状態」のことです。

その組織とは「滑液包」と呼ばれる場所で、読んで字のごとく、滑液をためている包です。
肩の場合だと、「肩峰下滑液包」と呼ばれる’肩の峰の下にある滑液包’で生じることが多くあります。また、膝の場合だと、膝関節全体を覆っている関節包の中にある滑液の炎症となります。


【滑液の役割】

では、なんのためにそんな液体が入った袋が必要なのでしょうか?
それは、摩擦や衝撃を緩衝するためのスペーサーとして必要なのです。
関節は蝶番のようにビタっと止まっているものではありません。骨と骨の間に隙間があり、そこを上手に動いているのです。特に、肩関節は「球関節」と言われ、いろいろな方向へ動ける自由度が高いです。その反面、不安定でズレやすいため、「滑液包」が緩衝してくれるというわけです。

しかし・・・それが過剰に押しつぶされたり剪断されたりすると、滑膜の肥厚や滑液の増殖などの炎症反応が起こります。それが「肩に水が溜まった状態」ということです。


【どうすればいい】

まずは「炎症」を落ち着かせることが重要です。局所の安静。それにつきます。

その後

「なぜ炎症が起きてしまったのか?」についての治療が必要になります。

肩関節は「五十肩」と言われるほど人間にとって馴染みのある痛みが出やすい部位です。馴染みがありすぎるせいで軽んじてしまう傾向があるのですが、しっかりと治療して再発を予防していく必要があります。具体的には

○姿勢の修正

○使い方(クセ)の修正

○肩関節の位置関係の修正

が重要になります。


「肩に水が溜まる」「膝に水が溜まる」などありますが、基本的にはそこに負荷がかかって炎症が生じている状態です。炎症が落ち着けば水は自然と吸収されていきます。まずは炎症をとるために安静にしましょう。

もし原因が突発的なもの(滅多にない重いものを持ち上げる作業を繰り返した)などであれば、炎症が落ち着けば再発することはないでしょう。しかし、普段の生活で急になってしまったであれば話は別です。それを身体からのアラームとして受け取り、しっかりコンディショニングできるようにしましょう。

バネ指と手術トラブル

「ばね指」という症状をご存知でしょうか?指が引っかかるように動かなくなり、力を入れて動かそうとすると急にビョンと動くあれです。

と言ってもわからない人が多いと思いますが、実は、かなり多くの人がなる疾患です。


ばね指は手指屈筋腱(指を曲げる腱)に発生する狭窄性腱鞘炎の一つです。腱鞘や腱になんらかの炎症、肥厚が生じてしまい、正常な腱の滑走が障害された状態とされています。

*日本整形外科学会のhpより引用


原因として、手の使いすぎがあり、頻発する例として、糖尿病やリウマチ・透析患者さんに多いようです。

腱は筋肉よりも柔軟性が低く、血流が乏しい組織です。そのため、血流に問題が生じる基礎疾患を持っている方に生じやすい疾患であると考えられます。


【筋と腱】

「筋肉」「腱」の関係性はご存知でしょうか?

筋肉:収縮組織(伸びたり縮んだりして動きを作る)

腱 :非収縮組織*少しは伸び縮みするが(滑走することで力の伝達をスムーズにする)

という役割があり、筋肉が骨とくっつく部分が腱となります。

手や足などは他の部位に比べて腱の部分が長くなっています。


【治療】

治療法として、手術・保存療法の2つがあります。

手術療法

上記の絵のトンネル部分を切開することで引っかからなくするという術式です。しかし、部位によっては、その部分を切開すると腱の抑えが効かなくなるため、手術できない部分もあります

保存療法:

保存療法は2段構え保方法をとります

1:腱の滑走性をよくする

2:筋腹部分(腱と同一筋)の柔軟性をよくすることと、周囲組織との滑走をよくする

です。

1:腱の滑走をよくする

腱の引っ掛かり部分をなくすために、持続的なストレッチをする必要があります。具体的には指を伸ばす方向へ愛護的にゆっくりとストレッチをかけ、腱の肥厚組織をゆっくりと伸ばしていきましょう

また、腱の様々な動きを出すことで、腱の滑走性を出していきます。

全指で握る
1・2関節を伸ばした状態で、一番近い関節だけで曲げる
猫の手のように、一番近い関節は曲げないで、1・2関節だけで曲げる

などいろいろな握り方をしましょう

2:筋腹・周囲組織との滑走性を出す

筋腹とは、その腱が繋がっている筋肉です。収縮組織である筋腹の柔軟性が低下していると、腱の滑走性に影響を与えます。軽いマッサージを行い、柔軟な筋肉にしましょう。
周囲組織との癒着(硬さ)があっても、腱の滑走が悪くなってしまいます。前腕部(肘〜手首)の間で癒着が生じやすいので、硬くなってしまっている場所をよくマッサージしましょう


「ばね指」とは、腱鞘炎が悪化してなっている状態です。そのため、腱の炎症を抑える必要があります。そのためには、腱にかかっている負担を取り除いて挙げられれば、治ってきます。

最近、「ばね指を2回手術した」との人がいました。手術はトンネルを切開するので、原因が他にあるか(切開した場所が違う)、切開しきれていないかです。

手術を検討する前に、本当に必要かを検証する必要がありそうです。

神経筋トレーニング〜傷害予防のために〜

今回は、「神経筋トレーニング」についてです。
以前も何回かお話ししているのですが、神経筋トレーニングをスポーツ関連傷害に伴う研究では「統合的神経筋トレーニング integrative neuromuscular training」として、6つの基本的な要素に分け、わかりやすくしています。

「動的安定性」「筋力」「プライオメトリックス」「コーディネーション」「スピード&アジリティ」「疲労耐性」 の6つです。

特に、骨・軟骨や筋肉などが成熟していない青少年に対しての傷害予防。さらにそれだけでなく、練習効率の向上・将来的なパフォーマンス向上の爆発的な増加が期待できます。

中枢神経系は髄鞘形成により生誕後2〜5年間に大幅に増加するのですが、その過程は性成熟するまでずっと続くとのことです。これを考えると、成熟するまでに神経筋トレーニングを積んでおくことは非常に重要となります。


【注意点】

神経筋トレーニングは、すべての能力の「基礎」となるべき能力となります。そのため、今までのように集団で練習やトレーニングを積んでいると、個人個人に適切なトレーニングを処方することができなくなってしまいます。

個人個人が基礎的運動能力を高めることは、チームスポーツでも非常に有用であると思います。そのため、あくまで

「個人個人の技術能力にのみ基づいて漸進させるべき」

ということが非常に重要です。

*そして、なにも神経筋トレーニングは青少年だけに有効というわけではありません。例えば、「高齢者」などの転倒原因として、筋力低下よりもむしろこのような神経-筋の機能低下によるところが大きいと思います。筋力などではなく、最も身体機能の基礎的な部分をしっかりトレーニングし、身体を上手に操作できるようにしていく必要があるのでしょう。

青少年のスポーツ障害とその対策〜3

さて、これで図らずも3部作となってしまった青少年のスポーツ傷害についてが終わりとなります。

○筋・軟部組織のスティッフネス(硬さ)の不十分さ

筋肉や関節は柔らかければいいというわけではありません。むしろ、過剰な柔軟性・不安定性が問題となることが多くあります。特に女の子に多いですかね。関節に負荷がかかると、関節の受動的構造(靭帯・関節包など)が十分な安定性を提供します。しかし、スポーツ活動中はそれらの受動的構造の安定化能力を超えた力が働き、関節を安定させるために「筋」が働くようになります。この機能が非常に重要となります。つまり、捻挫を例にすると

グネル👉
受動的構造物が対応👉
それを超える負荷👉
受動的構造物からSOSが出て、筋肉が素早く収縮することで関節を安定化👉
捻挫しないで済む

というわけです。しかし、これが硬すぎると衝撃吸収が不十分となり、骨傷害に結びついてしまう場合もあります。バランスが大切ですね。

▶︎対策

ストレッチなども大切ですが、プライオメトリックスやアジリティのトレーニングが重要です。いざ関節にずれる負荷がかかった時に、筋腱複合体が反応し、そこで衝撃吸収・力の発揮をするように普段からトレーニングを積む必要があります。

○固有感覚の変化

固有感覚系は感覚運動系の一部で、機能的な関節安定性を保持する間の感覚運動制御を統合するパイプの役割を果たします。自分の関節がどういう位置にあって、どんな向きをしているのか・・・ということをしっかりと認識できていないと、いい状態で接地することは難しいですよね。レベルの高い体操選手は、空中でも自分の向きや姿勢を俯瞰しているように見えるようです。それは固有感覚が我々以上に働いているからできることで、それができないとあんなにぐるぐる回ったりひねったりして着地を決めるなんてことは難しいでしょう

▶︎対策

この固有感覚のトレーニングは、かなり重要で、現在「神経筋トレーニング」などとして話題となってきています。「武井壮」さんのお話で感動したのが、

小学生の時に、ホームランを打った次の打席で同じ感触で打ったのに凡打だった。それが納得いかなかった・・・

という後の行動です。普通は、やって素振りの練習などでしょう。武井さんは、「自分の手を動かす感覚を疑い」、身体を自在に動かす練習をしたとのことです。すごくないですか?小学生ですよ!!

ま、そのように、自由に、寸分の狂いもなく思った通りの動きができるようにすれば、バランスを崩してからの立ち直りや、空中で吹き飛ばされてからの着地動作など造作もないことでしょう

○フォワードメカニズム

フィードフォワード(予備活性)と言われる、恒常性(ホメオスタシス)の破綻を感覚的に検出する前の予測的活動のことです。つまり、筋肉の予備活性により潜在的に有害な負荷から関節構造を保護する機能のことです。つまり、着地や減速、カッティング時など、負荷・衝撃の強い動作をする前にそれを予測する筋の反応です。

階段を下っている時に、もう終わりだと思っていたらもう一段あった場合など、「ガツン」という衝撃が腰まできますよね?それが予測できていない予備活性がなされていない状態です。通常でしたら、下肢の筋肉の衝撃吸収機能でスムーズに降りられます。

▶︎対策

経験を積みましょう


さて、最後はダッシュな展開になった気がしないでもないですが、ようやく終わりました。スポーツ傷害の原因は、人それぞれですし、プレーにより様々です。また、その時の集中力や体調によっても様々です。原因を決めつけず、色々な要素から多角的に傷害予防ができればいいですね。

 

青少年のスポーツ傷害の原因と対策〜その2

長々とすいません・・・
サクサクいきましょう。

さて、青少年アスリートにおけるスポーツ障害の原因とその対策ですね。
前回は筋疲労、試合終盤や疲労時の対策について書きました。今回はそれ以外です・・・(終わるかなぁ)


*筋の活性化のタイミングと大きさの変化の中に、いろいろと含まれます

○腓骨筋の反応時間の遅れ

「腓骨筋」と言われてもよく分からないと思います。腓骨筋とは脚の外側についている筋肉で、膝の下くらいから外くるぶしを通って、足の裏へつきます。反対側にある「後脛骨筋」と一緒に働き、足の横アーチを作っている重要な筋肉です。「腓骨筋」の反応の低下は足関節の機能的な不安定性と相関していることがわかっていて、靭帯損傷(足関節捻挫)のリスクを高めると考えられています。

対策▶︎

足関節のズレを素早く感知し、対応していく練習が必要になります。そのため、不安定板での練習や、ジャンプ動作など動的な不安定性を作っての安定化練習が重要になります。

○膝周囲の筋肉のアンバランス

膝は「曲げ」「伸ばし」の動きができることはよく知られています。そして少し身体に詳しい人は「捻り」の動きも出ることを知っていると思います。大まかに・・・膝を伸ばす筋肉は4つに分かれていて、曲げる筋肉も4つに分かれています。ですので、内側の筋肉・外側の筋肉と活性化がアンバランスになることで捻りに加えて、内外反の潰れが生じてしまいます(膝が内側へ曲がったり、外側へ曲がったりすること)。要は「悪い癖」が「動いてはいけない方向への動き」を作りやすくしてしまうということ(制動できなくなってしまう)です。

対策▶︎

筋肉のアンバランスといっても、専門家でもない限り、バランスがいいか悪いかはよく分からないと思います。まず間違い無いのは、満遍なくトレーニングをしておくことです。内側ハムストリングス・外側ハムストリングスのそれぞれのトレーニングは少しググればすぐ出てきます。それを応用し、前面も内側広筋・外側広筋をそれぞれトレーニングし、バランスを改善していきましょう。

○主働筋と拮抗筋の同時活性化の減少

主働筋というのは、例えばグッと踏ん張る時に膝が崩れないように支える膝の前面の筋肉です。そして拮抗筋というのは、その反対の膝の後ろの筋肉です。この「同時活性化」というのは非常に大切で、実際に踏ん張る時には、主働筋と拮抗筋が両方同時に働くことで「関節の安定化」が図れます。そのバランスが崩れることで、踏ん張っていても関節のズレが生じてしまうのです。

対策▶︎

これもいまいちよく分からない話だと思います。が、踏ん張った状態で負荷を強くしていくと崩れる(力の伝わりがズレてくる)のはわかると思います。つまり、そこまで持っていかなければ、上手にコントロールできているということです。そのため、コントロールできるギリギリのところでのトレーニングを繰り返し行い、バランスがいい状態で絶対的な反応を高めていきましょう。

臀筋の活性低下

臀筋の活性化の低下は膝の靭帯断裂や膝蓋大腿疼痛症候群のリスク因子とされています。そして、女性における非接触性の前十字靭帯損傷の最も重要な要因とされています。臀筋は大腿骨を後ろへ引っ張る筋肉なので、体重がかかった姿勢では、膝の上の骨(大腿骨)を膝の下の骨(脛骨)へぐいっと押し付けて安定させる機能があります。それが活性低下されることで、膝関節の不安定性を生み出してしまうというわけです。

対策▶︎

単純に臀部の筋力を強化しましょう。臀筋は弱くて悪いということはまずありません。ただ、トレーニングを腰で代償してしまうことがないように、腰部は反らないようにしながらトレーニングしましょう。また、「股関節外旋筋」のトレーニングを入れていくことで、効率は非常に高くなります。

○体幹の安定性と筋の活性化の不足

身体のコア(脊柱〜骨盤〜股関節)の感覚運動系の弱点が下肢の傷害増加と関連づけられています。単純に体幹部がコントロールされていないと、大きなテコとなって、膝へ負担が生じてきます。体幹部をしっかりとコントロールし、活性化をして反応性を高めていくことで重心のコントロールが可能となり、膝への負荷を減らすことができます。

対策▶︎

身体は姿勢のコントロールが非常に重要です。姿勢が制御できて入れば、下肢で制御しなければならない量が減りますが、姿勢制御ができていないと、それが単純に重りなりますので、下肢での制御が困難になります。
例えていうなら、

しっかりつかまってくれている赤ちゃんを抱っこしながら家事をするのと、暴れている赤ちゃんを抱っこしながら家事をする・・・でしょうか

重心のコントロールが難しくなってしまわないように、体幹をしっかり制御しましょう。
下肢の影響をなくせるよう、体幹のトレーニングは座った姿勢や、膝立ちの姿勢でバランス練習をすると良いでしょう。


これは・・・終わっていないです。
単純にボリュームが多いですね・・・

次回は筋力や感覚のお話です。
前回ざっと挙げた数を減らしてお話しします。

青少年のスポーツ傷害の原因と対策

さて、神経筋の障害リスク因子として色々あげました。

・・・いろいろ・・・

ちょっと多すぎますが、それだけ怪我しやすいんですね。

それに加えて、精神的に安定していませんから、中高生は・・・

余談ですが、小学生はというと、骨自体がまだまだ成長段階であり、身体もそれほど出来上がっていないので、身体にかかる負担がまだ小さくすみます。ですので、それほどスポーツ傷害も多くはありません。


【傷害リスク因子と対策】

○筋疲労

筋疲労とは、筋力とパワーの最大発揮能力が徐々に低下することと定義できます。つまり、試合の終盤などで起こる状態です。終盤に差し掛かると、協調性低下・固有感覚の変化・可動域の減少・バイオメカニクスの変化・床反力の増加・筋の反応遅延・集中力の低下・・・などにより傷害に対するリスクが上がります。成人に比べ、子供の方が急性疲労に対する抵抗力があることがわかっており、青少年でも男性はそのようです。しかし、「女性」は成人と変わらず急性疲労に対する抵抗力が高くないので、使えれた状態での神経筋のコントロールが十分に発揮できない。

▶︎対策:

単純に疲労状態でのトレーニングを行うことは有効です。よく、

「疲れてきてからの最後のダッシュが大切」と言いますが、疲労時にしっかり意識的に動いておくことで、試合でもできるようになります。

また、最大筋力や筋持久力のトレーニングを行い、単純に「疲労しづらい身体」を作っておくことも重要でしょう。

忘れがちですが・・・

プロに比べ(当然かもしれませんが)コンディショニングが不十分な青少年が非常に多くいます。確かに、学校生活や友人との関係・家族との関係など、いろいろと頭を悩ませることが多いことも事実です。食事・睡眠などすべての面において気を使えとは言いませんが、

「自分がリラックスできている状態」

でゲームに臨むことは非常に大切です。

「力が入っている状態」では車の運転やゲームのコントローラーの操作はうまくいきませんよね?身体の操作も同様です。しっかり身体感覚を受け取り、動かせる精神状態で挑みましょう。


すいません・・・また長くなり終わりませんでした・・・

子供の怪我の原因・リスクとは?

子供の多くは怪我をするものです。特にスポーツをやっている人は・・・

最近では「成長痛」だからしょうがない・・・という言われ方をしなくなり、だいぶ骨端線障害や骨軟骨障害についての知識も広まってきていると思います。

しかし、青少年の障害の多く(30~50%)はスポーツの参加よるオーバーユースだと言われています。(ちなみに障害に最も多いのは交通事故)


【青少年の特徴】

思春期であると、骨の成長に対し、対応する神経-筋の十分な適応が伴わないことが多く、そのアンバランスがスポーツ活動中の異常なメカニクスを生じさせる可能性が高いと言われています。骨端線障害などのかつて成長痛と呼ばれていた障害からもわかるように、

「骨の成長>>>筋の成長>>神経の成長」

となります。

神経-筋コントロールとなると、感覚運動系による求心性神経が適切に機能していることに大きく依存するため、成長途中の青少年にはどうしても苦手となってしまいます。

では、障害リスク因子としてはどういったものがあるのでしょうか?


【青少年における神経筋の傷害リスク因子】

スポーツ活動中は、様々な情報を取り入れながら、自分の身体を活動させる必要があります。さらに、コンタクトスポーツであると、予期していない外力に対しても反応しなくてはならなくなるため、さらに上手に身体をコントロールするということはさらに困難となります。たくさんありますが、リスク因子としては、

  • 筋疲労
  • 筋の活性化のタイミングと大きさの変化
  • 足関節周囲筋の反応時間の遅れ
  • 膝周囲筋の前後・左右の活性化のアンバランス
  • 主働筋と拮抗筋の同時活性化の減少
  • 臀筋の活性低下
  • 体幹の安定性と筋の活性化の不足
  • 筋力不足
  • 左右方向における膝のコントロール性不良
  • 下肢の神経筋の左右差によるアンバランス
  • 不十分な筋の硬さ
  • 姿勢安定性の不足
  • 固有感覚の変化
  • フォードフォワードメカニズム

などなど・・・数々の要因があり、それらがさらに関連しあって、訳が分からなくなっています・・・


ちょっと長くなってしまったので、次回にそれぞれについて簡単に説明させていただきます。

関節リウマチに対するストレングス&コンディショニング

【リウマチとは】

関節リウマチは間接法の内膜が侵される、慢性の全身性多関節炎症性疾患と説明されます。

ただの炎症?

と思うかもしれませんが、この炎症が関節周辺の組織全体へと広がり、骨や軟骨のびらんや破壊をもたらすことが知られています。
それにより、リウマチといえばの「関節変形」が生じてきます。

なんと、アメリカ人のリウマチの罹患者数は130万人にも及び、その数は年々増加しているということです。


【病因】

実は原因はまだ解明されていません。しかし、現在の理論では発症の引き金となるいくつかの事象は指摘されています。遺伝的に影響されやすい素因の人が感染症にかかると、関節を攻撃する免疫反応が起こります。この反応により直接的または間接的に患部の関節包、骨及び結合組織が破壊されるようです。

正常な関節

▶︎滑膜炎(滑膜の炎症・肥厚) 骨と軟骨への侵食

▶︎パンヌス形成(滑膜繊毛上皮) 軟骨の破壊が進み、骨が露出し凹凸となる

▶︎繊維性強直 繊維性結合組織が関節内へ侵食してくる

▶︎︎︎骨性強直 繊維性結合組織が骨化し、関節でなくなる

という進行段階があります


【エクササイズの種類】

関節リウマチ患者の特徴として、

・有酸素性能力が低く、身体活動を避ける傾向がある

・うつ傾向

が挙げられます。それらを考慮した運動が必要となります。

○水中トレーニング

温水環境であれば、関節負荷の軽減に役立ち、関節に対する荷重負荷も軽減される。特に地上で荷重負荷が過剰となってしまうと、関節損傷を悪化させてしまう危険性があるため、水中トレーニングは有効である。

○レジスタンストレーニング

低強度〜中強度のレジスタンストレーニングは関節リウマチにとって有益であるという研究結果が多数報告されている。しかし、関節の不安定性と関節可動域の不足は障害の危険性を高めるため、コントロールが不十分となってしまう動作や衝撃の強い運動は避けるようにする必要がある

○ストレッチングと筋膜リリース

関節周囲の軟部組織の正常化・循環改善は非常に重要となる。筋膜・筋の痛みと緊張を軽減しながら関節の動きの正常化を図ることができる。


【栄養面の注意点】

リウマチ患者は、慢性的な炎症症状のため、リウマチ性の悪液質、筋力の低下を生じる。そのため、適切に栄養を摂取する必要がある。

また、慢性炎症に対しての栄養摂取も心がける必要がある。特に抗炎症作用の強いオメガ3脂肪酸の摂取が有効であるという研究が示されている。
オメガ3脂肪酸は、青魚・くるみ・えごま油・亜麻仁油・緑黄色野菜・豆類に含まれている。


リウマチは慢性炎症性疾患であり、血流性・関節性の問題であるため、全体とそれぞれに対し、進行を遅らせる・止めることを目標に管理をしていくことが重要である。

股関節インピンジメント

インピンジメントとは「衝突」「挟み込み」という意味があり、股関節イピンジメントというと、股関節の特に前面部での軟部組織の挟み込みによる障害です。「インピンジメント」というと「肩関節」が有名ですが、股関節にも生じます。


【病態】

股関節の障害というのは意外と多く、人口の15%にも上ると言われています。股関節インピンジメント症候群「FAI」は股関節炎や股関節関節唇損傷になる前駆症状と言われているため、気がついたら対応が必要です。
FAIは3つに分類され

カムタイプ:大腿骨側の形態異常

ピンサータイプ:寛骨臼側の形態異常

混合タイプ:カムとピンサーの混合

となっています。

個人的には「分類」というのはあまり好きではないのですが、要は関節の構造的な問題が生じているため、インピンジメントがしやすいということなのですが・・・「構造的な問題がなくてもインピンジメントする人もいる」ので分類が嫌いなのです。個人的には、インピンジメントが構造的な問題を作っているとも考えています。

つまり、「関節の動き方が悪いために障害を呈する」のが問題であり、その原因が構図的な場合もあるでしょうが、その人の「使い方」の場合もあるのです。


【増悪因子】

関節周囲の軟部組織の挟み込みなので、増悪因子としては、

・深い屈曲(しゃがみこみやヤンキー座り)

・内旋(大腿骨が骨盤に対して内側へねじれる動作、例えば患側へのターンや、患側を軸にしたキック)

・お姉さん座り

つまり、関節の適合性が高まる(関節の遊びがなくなる姿勢)で症状が出現しやすくなります。私のクライアントさんだと、ゴルフをやっている方が最も多いです。


【不安定性との兼ね合い】

まだブログには書いていない(と思います)が、関節変形の最も大きな要因として「関節の不安定性」があると私は考えています。関節が安定しなくなり、微細なズレを繰り返すことで周囲の固有受容器機能を低下させていき、ズレに対しての反応が遅延していきます。それを繰り返すことで、動作や荷重時の関節のズレが大きくなっていき、関節包や関節唇、靭帯損傷を伴って、軟骨の変形が進んでいってしまいます。

そのため、骨形態上、適合性が悪い人は少しでも適合性がいい状態にしようと、姿勢を変えていきます。

例えば、股関節の臼蓋形成不全がある人だと、骨盤を前傾させて股関節の被覆を高めるといったように姿勢・動作を変えていきます。

さて、

すると

インピンジメント と 不安定性 の兼ね合いが必要となってきます。

ここの調整が難しいのですが、

骨盤底筋群

股関節外旋筋

腸骨筋

小臀筋

らをコアスタビリティを高めながらバランスよくトレーニングしていく必要があります。


【筋力】

筋肉はあればいいというわけではありません。

身体をコントロールするのに必要ですが、筋同士のバランスと固有受容器との協調性が重要となります。ボディビルダーだからといって、健康ではないですよね・・・


最近、股関節インピンジメントFAIは話題になることが多いですが、もちろん昔からある症状で、股関節・肩関節に限ったことではありません。

「身体をスムーズに優雅に動かす」

「身体の動かし方を知る」

ということが非常に重要となります

プールコンディショニング・アクアコンディショニング

「水は健康の源である」

水を利用した身体機能の改善や疲労回復のアプローチは古くから用いられ、今ではそれを「アクアコンディショニング」として利用されています。水中では

・浮力

・水の粘性抵抗

・水圧

・水温

などが身体への生理的反応をもたらし、陸上では得られない多様な身体機能への効果をもたらしてくれます。


【水がもたらす生理的反応】

○浮力

・山本利春:アクアコンディショニングの有効性 トレーニング科学, Vol.19, No.3, 2007

記載されているように、水深が深くなればなるほど、体重が軽減されていきます。関節や筋に問題を抱える人(選手や高齢者)にとっては、軽い体重負荷で運動ができる絶好の機会を作ることができます。ただし、注意点として、プールから出るときは、脳がその体重負荷に慣れてしまっているので、気をつけましょう。身体の準備ができず、筋肉の反応が遅れて負担が強くかかってしまいます。

○粘性抵抗

「プールの中は歩きづらい」ですよね?体重が軽減されていることもありますが、水の粘性抵抗がかかるので、動きづらくなります。さらに、抵抗は速さと抵抗面積に比例するので、大きな面を早く動かすとかなり大きな粘性抵抗がかかってトレーニングになります。よく高齢者が「水中ウォーキング」をしますが、筋トレにもなって、ひざへ優しいいい運動になります。
また、私がお勧めするのは「ジャンプ」の練習です。陸上でのジャンプでは、重力加速度が生じ、関節や筋へは着地衝撃が生じます。水中では粘性抵抗と浮力によって、着地時の衝撃がほとんどかかりません。身体全身を重力に抗して働かせるいい運動になります。

○水圧

・山本利春:アクアコンディショニングの有効性 トレーニング科学, Vol.19, No.3, 2007

下(足の方)に行くほど水圧が高くなります。つまり、陸上とは逆に、下肢末梢の血流が水圧の小さい心臓の方へ還流しやすくなります。この静脈還流の促進はかなり有効で、疲労物質の多く含まれる静脈血がより早く心臓へ戻され、疲労回復効果があります。ですので、陸上でのトレーニング後にアイシングを兼ねてのプールウォーキングは筋疲労だけでなく、血流改善による疲労回復も期待できるということです。

○水温と熱伝導

水の熱伝導率は空気の約23倍なので、全身を冷やして筋の過剰な炎症を抑えたいときや、温めてリラックスさせたい場合などに有効です。また、交代浴(お湯と水に交互に入る)により、血管の収縮と弛緩を促しての血流改善も可能です。


【アクアトレーニングのススメ】

このように、アクアトレーニングには色々ないい点があります。また、重力をかなり軽減させ、無重力に近い状態で運動できることもあり、リラックスした状態で、関節の可動域(特に肩甲骨)を目一杯使っての自動運動が可能になります。伸ばした手にも浮力がかかるので、動かす方向に抵抗がかかるだけで無駄な力が入らずに動かせるというわけです。

現在、クライアントを水中でコンディショニングしたことはありませんが、ひょっとしたらかなり有効かもしれません。ただ、私自身が上手に動けなく、サポートが難しくなる可能性は非常に高いと思いますが・・・
しかし、一人でやるトレーニングとしてはリスクも少なくかなり有効でしょう。

 

常に痛い、どうする

最近、「慢性疼痛」にどう対応するべきか?ということが話題になっています。

「痛みの定義」は

「実際に何かの組織損傷が起こった時、あるいは組織損傷が起こりそうな時、あるいはそのような損傷の際に表現されるような「不快な痛覚体験」及び「情動体験」である。」

となっており、器質的な問題だけでなく、心理的な問題も含む病態として扱っています。実際に、器質的な問題がない人も「痛み」を感じている人が多くいます。


【痛みの種類】

・急性痛(侵害受容性疼痛)

・神経障害性疼痛

・混合性疼痛

・心因性疼痛

があります。慢性疼痛というと、これらの「痛み」が3ヶ月以上続いている状態と広義では解釈されています。

今回は、「概論」として大きくお話をしていきます。


さて、常に痛い状態、慢性疼痛状態はどうなっているかというと、単純な器質的な問題だけではありませんでした。そのため、

*biopychosocial model   engel 1989

上記で表すように、

・生物学的要因

・心理的要因

・社会的要因

がそれぞれ関連しあって、health健康に問題が生じ、慢性痛になっていると考えられています。こららの要因が複雑に絡み合っているため、慢性疼痛からの脱却は難しいとされています。


国際疼痛学会で既に

「生物学的因子と一緒に、心理学的及び社会的因子を含んだ治療を行う」というモデルを推奨しており、

厚生労働省の「慢性の痛み対策研究事業」の指定研究でも、全国11大学病院を拠点に、慢性痛の治療に対して、診療科を横断した学際的な痛みセンターを構築することが求められています。


【治療の戦略】

実際に、慢性疼痛の方を診させていただくと、「筋骨格系の問題」を生じていることがほとんどです。そして、そこからアプローチしていくことが一般的にはスムーズではないでしょうか?

筋骨格系の痛みを解消することで、慢性疼痛の方の「痛みに対する歪んだ認知」を変容することができます。

「あっ、痛みが減りました」

「この動きが痛くなくなりました」

「こうしていると痛くないです」

などの反応が出てくると、心理的要因に対しても治療が進んできているということになります。

そこで運動を習慣化していくと、慢性的な炎症も解消されていきます
http://beinform.org/category/慢性炎症/


なかなか筋骨格系の問題が解消されず、慢性痛に悩んでいる方がいらっしゃったら、まずは動いてみることです。

実際に、慢性痛の一番の問題点としてQOLの低下が挙げられます。QOLとはquality of life の略で、生活の質のことです。そこを低下させてしまうと、どんどん悪循環に陥ってしまいます。

痛いから動かない▶︎動かないから動けない

ではなく、

痛いけど動いてみる
▶︎慢性炎症が軽減される
▶︎動けるというポジティブな意識が出てくる
▶︎心因的な要因・社会的要因から生物学的な要因へのいいフローが起こる

という影響が生じます。

心理学的にも、「行動を起こすことは難しいですが、動いてしまうとそうでもない」ということがあります。
勉強にしても、掃除にしても、ジョギングにしてもそうですよね。

まずはアクションを起こしましょう。

そして、生物学的、社会的、心理的な要因それぞれの悪循環を絶ちましょう

プライオメトリックスの効果

【プライオメトリックスとは】

プライオメトリックスとは、自重を用いた爆発的なレジスタンスエクササイズです。主にスピードとパワーの増大を目的とし、筋の伸張反射を用いてさらに大きな筋力を発揮することに焦点を当てたトレーニングになります。

「伸張反射」というのは、筋繊維が伸ばされた時に縮もうとする反応です。その反応とタイミングを合わせて短縮性の筋活動を行うと発揮筋力が増大します。ジャンプの時、はじめにしゃがんでから飛ぶあれですね。

その、伸ばして〜縮んで(収縮して)をSSC(ストレッチショートニングサイクル)と言うのですが、弾性ネルギー(主に筋腱複合体)を利用しているので、「疲れづらい」と言われています。ランナーなどのアキレス腱は細く長いのに対して、運動不足の人のアキレス腱は「どこだろう・・・?」と言う感じですよね。意外にアキレス腱は大事なんですよ。


【トレーニング】

その「プライオメトリックス」を利用したトレーニングは多岐にわたり、「バスケット」「バレーボール」などジャンプ競技を行う選手は必ずと言っていいほど行っています。

プライオメトリックスの運動では、タイプⅡ繊維(白筋と言われる瞬発力・パワーに特化した筋肉)に圧倒的多くの負荷を与えます。赤筋と言われる持久系の筋肉の損傷が27%程度だったのに対し、85%もの損傷を確認したという研究結果があります。それだけ、瞬発エネルギーに特化した運動だということです。


「傷害予防」

プライオメトリックスエクササイズは、傷害予防の手段としても用いられます。「傷害予防に効果がある」ということは研究されていますが、なぜかは研究されていません。*調べた中では・・・
おそらく、筋腱複合体に刺激を与えているためだと思います。筋腱複合体とは、感覚受容器がかなり豊富にあるところです。要は、関節のズレなどを認知する機能があるところです。つまり、そこを鍛えるということは

「ズレないように反応してくれる機能を高められる」

ということです。

ひょっとしたら、歳をとっていくと怪我をしやすいというのはそう言ったところに起因するものかもしれません。
プライオメトリックスというのはかなり負荷の高い運動ですが、安全に配慮しながら行っていくことで、転倒予防・傷害予防というのを高齢者に対してかなり有効な手段になるのではないかと思います。

エルゴジェニックとしてのクレアチン

エルゴジェニック。あまり聞きなれない言葉かもしれません。
簡単にいうと

パフォーマンスの向上をサポートするサプリメントです。

なんだ、サプリメントか・・・と思うかもしれませんが、
「クレアチン」はかなり有効で最強と言われています。


「クレアチン」

クレアチンは腎機能の評価に利用されるクレアチニン(代謝産物)が有名なので、なんとなく聞いたとこがあると思います。

クレアチンは生体内においてクレアチンリン酸に変換され、エネルギー源として主に骨格筋内に貯蔵されています。そのため、クレアチンの摂取は、ジャンプやスプリント、筋力トレーニングなど、短時間の高強度運動、または短い休息を挟んで繰り返し行われる高強度運動に最も大きな効果をもたらします。

クレアチンリン酸が増えると、ATP合成をしてくれるので疲労の発生を遅らせることができます。さらに、乳酸によって発生する水素イオンH+の蓄積を緩衝することができるので、その面からも疲労の予防に役立ちます。


「クレアチンの摂取方法」

標準的に4〜7日間のローディング期に20g/日を4回に分けて5gずつ4時間おきに摂取。その後は維持料として3〜5g/日を摂取し、増加したクレアチン濃度を維持するという方法が取られています。

つまり、筋肉内に取り込んでいるエネルギー量を増加させ、その量を維持する。ということです。通常では十分なエネルギー量を取り込めていないということです。


「要点」

・クレアチンは体内で合成されるタンパク質含有化合物であり、疲労の軽減と回復によって、パフォーマンスを向上させる

・クレアチンは筋力とパワーを向上させるが、筋肉の中の含有量が増えるだけなので、体重や筋量に大きな変化を引き起こさない

 

ネガティブな面がなく、かなり有効なエルゴジェニックとして注目されているクレアチン。今はアスリートやトレーニング愛好家の中で知られているのみですが、一般的に取るようになる日も遠くないかもしれませんね。

 

薬膳

薬膳とはその名の通り「薬」となる「膳、つまり食べ物」のことです。

「中医学」という中国の伝統的な医学にある「食べ物による療法」のことで、「病気ごと人全体として捉える」という中医学的な考え方から生まれたものです。自分の体質や健康状態と食材の機能を知り、体質や健康状態に合わせた薬膳をとることによって、体内のバランスを整えていくことが重要です。

medicinal cuisine と英語で表されることも多いのですが、そこまで「薬」というイメージではないのかなぁと・・・誰でも、喉が痛いな〜と思ったらはちみつをとったり、お腹の調子が悪いなぁと思ったらヨーグルトを食べたりすると思うのですがそれを突き詰めたものという印象です。


「食材の機能」

食材の機能を5つ「性」に分類し、身体を温めたり、冷やしたりとします

「寒」<「涼」<「平」<「温」<「熱」
*右へいくにつれて、身体を温めます。

「涼・寒」では、身体を冷やし、熱を除く。毒を排泄し、便通を整える

「平」では、熱・寒に偏らず、滋養強壮作用がある

「温・熱」では、身体を温め、痛み止め、気・血の巡りを良くする

という機能に分かれています。さらに、

「気を補う」「気を巡らせる」「気の流れを治す」「血を補う」
「血を巡らせる」「水の偏りを無くす」「水を補う」「下焦の虚を補う」
「身体を温める」「身体を冷やす」

など、食材によって身体に対する作用があります。

それらの食材を組み合わせ、身体状態に合わせた薬膳料理を作っていくという形です。


「証」という8つの症状

食べる人や季節によって生じやすい状態を「証」と言い、この証に合わせ、先述した様々な身体の作用を考えて食材を組み合わせ、料理を作ります。証は8つに分けることができます。

気虚証:全身がだるい・食欲がない

気うつ・気滞証:眠れない・頭が重い

気逆証:イライラ・急に起こる頭痛

下焦の虚証:下半身が冷える・腰が痛い

血虚証:皮膚が乾燥する・毛が抜けやすい

瘀血証:肩こり・生理不順

水毒証:むくみ・めまい

亡津液証:便秘


「食」するということは、身体に必要なものを外部から取り入れるということです。便利だから・安いから・美味しいから・・・などと偏った食事をしていると、それが身体を作っているということをよく考えた方が良いと思います。

現代は、「どこでも」「いつでも」「なんでも」買えるので、ついつい好きなものを食べがちですが、その季節にあったものを食するということは身体を作る意味でも重要なことです。