腸を元気にする食事

腸を健康にするということは、腸内細菌の善玉菌を増やすということです。
それは、発酵食品、やはりヨーグルトがいいようです。
ロシアの「メチニコフ」という研究者は、一日に300〜500gのヨーグルトを食べることを推奨しています。
「メチニコフ」は「免疫食細胞説」でノーベル賞を受賞しており、
腸内の腐敗を防ぐため、老化を防ぐためには、ヨーグルトの中に含まれる乳酸菌により腐敗菌の働きを抑え込むことが必要と考え、老化と腸内細菌についての研究をした「動物・食細胞学者」です。


さらに食物繊維も重要となります。
「食べ物のカス」と呼ばれていたこともあります。
「吸収されない」栄養素であり、食感も悪いので、食物繊維は嫌われていました。それにより精製技術が向上してきました。《白いパンや白いご飯》

しかし、食物繊維の機能が再考され、現在では「第六の栄養素」としての地位を確立しています。
では「食物繊維」の何が腸に良いのでしょうか?


食物繊維は

  • 水溶性
  • 不溶性

の2種類があります
「水溶性」とは水に溶ける食物繊維です。
果物、野菜に多く含まれるペクチンや、こんぶやわかめなど海藻類に多く含まれるアルギン酸、生のこんにゃく芋に含まれるグルコマンナンなどが水溶性に分類されます。
水溶性食物繊維は水分保持力が強く、水に溶けるとドロドロのゲル状に変化します。そのため、栄養素の吸収を緩やかにして、血糖値の急上昇を防ぐ効果、コレステロールなどの余分な脂質を吸着し排出するなど、体への吸収を抑制する作用があります。また、腸の粘膜を守る効果、善玉菌を増やす効果もあるため、整腸作用があります。

「不溶性」とは水に溶けない食物繊維です。
胃や腸で水分を吸収し大きく膨らみます。これにより、便に腐敗物質を一緒に流したり、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便通を促進します。腸にとって不要になったものをデトックスしてくれる効果があります。


先述したように、昔は食物繊維を除去することに苦心していました。
そのため、精製技術が進み、今ではパンといえば白いパン、お米といえば白いお米となりました。
現在では、意識して食物繊維を取らないと不足してしまいます。食事には野菜やきのこ、海藻、豆類を多く取り入れるほか、お米は玄米にする、白米なら麦など雑穀を混ぜて炊く、パンは全粒粉に変えるなど、少しずつでも意識的に取り入れましょう。

腸内細菌による免疫機能

腸内細菌による免疫機能は非常に大切です。
腸管は外部とかなり密接な場所。食物を栄養として取り入れてる際に、
外部からの有害物質を排除する必要があります。
その為、腸管での免疫機能は全身の60%が集結しています。

免疫機能には
1:獲得免疫
2:自然免疫

があります。
腸内細菌による免疫は「2の自然免疫」の力となります。
「免疫」と言われると、インフルエンザの予防接種に代表されるように「1の獲得免疫」が有名です。
ウィルスなどの「抗原」が入ってきたら、「抗原」を分析し、それに適した武器である「抗体」を作って撃退する。それが1の獲得免疫です。
一方、自然免疫は、侵入してきた病原体や、異常となった自己細胞に対して、いち早く感知し、それを排除する仕組みです。
「獲得免疫」が分析し、抗体を作り出すのに時間がかかるのに対し、「自然免疫」は感知したらすぐ排除に向かいます。つまり免疫機構の最前線であり、主力となります。


「獲得免疫」の方が有名ですが、「自然免疫」がしっかりしていないと意味がありません。自然免疫は乳酸菌により活性化されます。
その為、腸内フローラが整っていないと、免疫機能が低下してしまうこととなります。


それだけでなく、免疫系のサイトカインは神経系・内分泌系も調整してくれます。腸の蠕動運動に反応して、神経伝達物質である「セロトニン」も活性化します。セロトニンは腸内に90%存在すると言われており、非常に重要な神経伝達物質です。他のノルアドレナリンやドパミンといった神経伝達物質をコントロールするので、「心を整える」作用のある伝達物質と言われています。


このように、腸内環境を整えると

⇨免疫機能が高まる

⇨神経系・内分泌系を調整し、全身の機能が高まる

となります。


腸は外部とかなり密接な場所であり、そこの機能が身体全身に及びます。
免疫を高めるためにはまず腸内から整えましょう。

腸内細菌を育てる

腸内細菌というと

・善玉菌
・悪玉菌
・日和見菌

の3種類があります。

善玉菌は、ビフィズス菌や乳酸菌で有名ですね。
作用として
ビタミンの合成・消化吸収の補助・感染防御・免疫刺激の作用があり、
「老化防止」「健康維持」を手助けしてくれます。

悪玉菌は、大腸菌やブドウ球菌、ウェルシュ菌が有名で、
腸内腐敗・細菌毒素の産生・発がん性物質の産生などの作用があり、
「健康阻害」「病気の引き金を引く」などの悪い作用を生じさせます。

日和見菌は、連鎖球菌などがあり、その時の腸内フローラの流れに従うという作用があります。つまり、善玉菌が多ければ善玉菌側、悪玉菌が多ければ悪玉菌がわにつきます。

その為、腸内フローラのバランスとして、
善玉:悪玉:日和見 = 2:1:7 が理想的と言われています。

産まれたばかりの赤ん坊は善玉菌が多いのですが、加齢とともに悪玉菌が多くなり、バランスを崩すようになってしまいます。


つまり、腸内フローラを2:1:3のバランスに保つことが重要となるわけです。

善玉菌は主に糖質をエサとし、発酵を促します。
悪玉菌はタンパク質をエサとし、腐敗を促します。

悪玉菌か善玉菌かどちらか優勢かを調べるのは、やはり便やおならが有効なようです。
便を採取して、顕微鏡で数を数える・・・というのは現実的ではないですよね?
善玉菌優位の腸内から排出される便は、便通がよく、一日にバナナ2〜3本ぶんくらいが理想のようです。腐敗も進んでいないので、匂いも少なく、色も赤ちゃんウンチのように黄色がかっています。

一方、悪玉菌が多いと、腐敗が進むので、匂いが臭くなり、便秘や下痢にもなりやすくなります。それだけでなく、日本国から難病指定されている「潰瘍性大腸炎」になるリスクも高まり、アレルギーの発生率も多くなるようです。


ウンチの量・質を気にかけ、腸内のお花畑を育みましょう。

*抗生物質は腸内細菌を攻撃し、フローラが破綻してしまうので、乱用しないようにしましょう

腸内フローラと腸の力

最近話題の腸内フローラです。

「フローラ」とは「お花畑」のことです。なぜ「腸内フローラ」と呼ばれるかというと、腸内を顕微鏡で覗くと様々な菌が群生していて、まるで「お花畑」のように見えるかららしいです。なんと600兆億以上の菌が生息しています。
以前より、腸内環境正常化と言ったりしていましたが、また最近話題を集めています。では、なぜ話題を集めだしたかを復習しましょう


まず、「腸」の力についてお話しします。
「腸」というと、消化器官ですね。
つまり、食べ物を消化し、身体にとって必要な栄養を吸収する機関です。
その消化器官ですが、白血球が集まっていることをご存知でしたか?
白血球というと免疫細胞ですが、「免疫」というと「血液中」のイメージが強いと思います。
よくよく考えると、「免疫」は外部からの異物に対して反応する機関です。
すると、食べ物を消化吸収するということは、外部からの物を取り入れるということなので、消化器官に免疫細胞が集まっていることは納得がいくと思います。
その数、およそ60%の白血球が小腸に集まっているということです。
免疫の最前線ですから当然の戦力集中でしょう。


「腸」は「外部の臓器」と言われることもあり、私もそう思います。
口〜肛門までは人間の中心に開いた管みたいなものです。
そこを食べ物が通り、消化吸収され、排泄します。
そこの管全体は外部と繋がっているわけです。


そのため、腸にある免疫機構がしっかり働いていると、体調を崩しづらいということもうなづけます。
イメージしやすいようにすると、
人間の身体を城壁に囲まれたお城としましょう。
城壁がしっかりしていると安心ですが、水や食べ物などを外部から取り入れなければなりません。
そのため、「門」があり、「門番」がいます。
門番が強ければ、招かれざる「外敵」が来てもやっつけることができます。
しかし、弱ければ・・・お城の中が蹂躙されてしまいます。

わかりやすかったですかね?

外部から栄養を取らなければならないので、ガードを甘くしているところが腸などの消化器官です。そのため、そこの門番である腸内細菌の力が非常に重要となるわけです。


よく言われる「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」はその腸内に住む細菌であり、門番の役割をしているというわけです。